毎年12月と8月にニュース等で話題になるコミックマーケット、通称”コミケ”は、東京ビッグサイトで開催されますが、これは、世界最大の同人誌即売会です。
最近では、日本人だけでなく、多くの外国人も訪れる大きなイベントで、約26万人が訪れています。
このような大きなイベントは、毎年いろいろ種類のものが開催されています。
見本市とは?
一般的に、”見本市”とは、特定の業界や分野の製品やサービスを展示・紹介するイベントのことを指します。有名なところでは、東京モーターショー等もよく知られています。
モーターショーは、自動車メーカー各社の新型自動車やその関連製品などを集めて催すイベントで、まさに自動車業界の見本市と言えるでしょう。
もちろん、モーターショーには、国際的な見本市としての側面だけでなく、一般向けのイベントとしての側面もあります。
国際的な見本市としては、自動車メーカーや関連企業が最新技術や製品を発表・展示する場であり、業界関係者にとって重要な情報収集の場となっています。
また、一般向けのイベントとしては、最新自動車を間近で見るだけでなく、試乗やイベントを楽しむこともできます。
このように、モーターショー等の見本市は、その業界にとって重要なイベントであると同時に、一般の人々にとっても自動車を楽しむ一大イベントでもあるのです。
展示会と見本市はどう違う?
ちなみに、一般的にいう「展示会」と「見本市」では、どう違うのでしょう・・?
展示会と見本市は、一見似ているように見えますが、いくつかの点で違いがあります。いくつか箇条書きにしてみましょう。
その目的
展示会:商品の展示や紹介、認知度向上、販促などが目的。
見本市:商品の売買や商談が目的。
開催規模
展示会:規模は様々だが、比較的小規模なものが多い。
見本市:大規模なものが多く、国際的な見本市もある。
参加者
展示会:一般消費者や専門家など、幅広い層が参加する。
見本市:主に企業やバイヤーが参加する。
主な展示内容
展示会:特定のテーマに沿った商品やサービスが展示されることが多い。
見本市:様々な業種の商品やサービスが展示される。
その他の違い
展示会は入場無料のものが多いが、見本市は入場料が必要なものが多い。
展示会はデモンストレーションやイベントなどが行われることが多い。
見本市は商談スペースが設けられていることが多い。
展示会は商品の展示や紹介、認知度向上などが目的で、見本市は商品の売買や商談が目的です。展示会は比較的小規模で、一般消費者も参加しやすいですが、見本市は大規模で、主に企業やバイヤーが参加します。
ただ、実際には、その両者の要素を含んで開催されるものも多くありますので、はっきりとした線引きが難しいものも多くあります。
ホテル業界の見本市とは?
ホテル業界においても、世界中で毎年色々な見本市が開催されています。
ホテル業界の見本市は、宿泊施設の経営者やスタッフ、あるいは旅行者にとって、最新の情報収集や商談、旅行計画の立案など、さまざまな目的で活用できる場となっています。
たとえば、日本国内で開催されるホテル業界の見本市で、最も有名なのは、毎年東京のビッグサイトで開催されている「国際ホテルレストランショー」でしょう。
「国際ホテルレストランショー」は、通称”ホテレス”とも呼ばれ、長年その業界の人達に親しまれています。
この日本の”ホテレス”については、色々なサイトでも既に紹介されていますので、ここでは省略するとして、本日は、あまり日本人には馴染みの少ない、米国で開催されている「HD Expo」という見本市について、少しみてみたいと思います。
“HD Expo + Conference”とは?
「HD Expo + Conference」とは、「ホスピタリティ デザイン エキスポ(Hospitality Design Expo)」の略で、北米最大のホスピタリティ デザイン業界の見本市です。
毎年、ラスベガスで開催される国際的なホテル見本市で、普段、ホテル業界に関わっている会社を中心に(特にインテリア関係)、毎年11,000人の参加者と1,200の関係社の出展数を数えるホスピタリティ産業の一大トレードショーです。
一般的にホテル関係の見本市というと、料飲関係・厨房関係やフロントシステム、アメニティなど、さまざまな分野に渡りますが、この見本市は、その中でも、ホテルの「インテリア」や「デザイン」に的を絞った世界でも数少ない見本市のひとつです。
HD Expo には、基調講演、パネル ディスカッション、ワークショップなど、さまざまな教育プログラムも用意されています。これらのプログラムにより、業界の専門家から最新のトレンドや開発について学ぶことができます。
このショーには、ホテル経営者、デザイナー、建築家、購買担当者など、業界のあらゆる分野の人々が集まります。巨大な有名高級ホテルが林立する都市ラスベガスは、その開催都市としては最適といえるかもしれません。
客室コーディネート等にも参考になるものが多くあります。
会場は、ホテル「マンダレイベイ」に併設の「マンダレイベイ・コンベンションセンター」。
(数年前までは、ホテル「ベネチアン」に隣接の「ベネチアン・コンベンション&エキスポセンター(旧 Sands Expo & Convention Center)」で開催されていました。)
各メーカー出展ブース
出展しているのは、我々の様な普段ホテルに商品を納入している会社だけでなく、設計事務所やデザイン会社、ホテルの建築・インテリアを手掛ける会社、素材・建材、内装、ディスプレイ、コンサルタント会社など・・・巾広く出展しています。
世界的にも有名なブランド、メーカー等も多く出店しています。
入場者は世界中から訪れますが、やはり地元アメリカ人が最も多く、アジア系の入場者もいますが、日本人は、”TOTO”等、一部の日本企業ブースは除いては少なめです。
かつてヴェルサイユ宮殿のシャンデリア等も手掛けた高級クリスタルメーカーの”スワロフスキー”は、最近ではファッションやインテリア業界にも進出。さすがにブースはゴージャスな設計です。
カラフルなベッドカバー・スローの組み合わせ。日本のホテルではあまり見られない様な奇抜な色の組み合わせも向こうでは有りです。
日本人が海外の見本市にわざわざ出掛けるメリットのひとつは、日本にないインテリア感覚を学べるという点もあるでしょう。
ホテル同士の競争が激しい昨今、他ホテルとの差別化という点では、日本人が中々持たない感覚や、最新のトレンドを知るにも大変良い機会です。
“SERTA”ブース
当サイトでもお馴染みの、全米ホテル業界で納入実績第1位の「Serta」のホテルベッドのコーナー。
この周辺のほとんどのホテルに納入されているという、巨大有名ホテルが乱立するラスベガスでの開催だけに力も入ります。
(米国仕様と日本仕様では少し仕様が異なります。たとえば、米国のホテルの客室では、上の写真の様に、ベッドの脚の上にスチールのフレーム(黒い部分)があり、その上にボトム・マットレスが載っています。床からマットレス上面までのHも日本人向け仕様よりはかなり高めになっています。)
「HOSPITALITY DIVISION(ホスピタリティ ディビジョン)」とは、Sertaの「ホテル事業部」といったところ。
ハイポイントからラスベガスへ?
アメリカでインテリア・家具の産地といえば、昔からノースカロライナ州のハイポイントという町が有名で、家具・インテリア関係の見本市も長年おこなわれてきました。
現在、ラスベガスの見本市は、そのハイポイントにとってかわろうという勢いです。
ハイポイントはノースカロライナの田舎町の為、「移動が大変」、「スペースがたりない」・・・等といった不満の声が以前からあった様で、宿泊施設も足りないといわれてきました。
一方、現在、ラスベガスには、「World Market Center」という、巨大な家具のショールームがいくつもオープンしています。
これは、家具・インテリア業界のニーズをキャッチし誕生した施設で、従来からのハイポイントの家具コンベンションを凌ぐのでは?とも言われています。
“ホテル”でなく”ホスピタリティ”!?
ラスベガスの「HD Expo」は、ホテルのインテリアを対象にしているにも関わらず、「ホテルデザイン」とは呼ばれず、「HD(ホスピタリティ デザイン)」と呼ばれています。
「ホスピタリティ」という言葉は一般的にはあまり馴染みの無い言葉かもしれませんが、「ホスピタリティ(hospitality)」は、もともと「ホテル(hotel)」や「ホスピタル(hospital)」の語源にもなっている言葉で、「思いやり」「おもてなし」「歓待」など、サービス業界にとっては欠かすことができない基本的な精神を表す言葉です。
「ホスピタリティ産業」とは、観光、宿泊、料飲、婚礼等の産業を指し、広義では、教育、医療、介護、福祉を含む、とても巾の広い言葉なのです。
まとめ
「HD EXPO」は、ホテル業界がメインターゲットでありながらも、それにとどまらず、広くホスピタリティ産業を視野に入れた見本市といえるでしょう。
ホテル観光業界向けの見本市には、まだまだ多くの色々なものが存在しています。今後、別の機会で、その他の見本市もみていければと思います。
今日も最後までご覧いただき有難うございました。
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◇ご参照 ホテル客室必須アイテム ;
ベッド ホテル シーツ ホテル ベッドカバー ホテル 枕 ホテル
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