ベッド
ホテルにおいて、ベッドは、宿泊のお客様が一日の内で最も長時間、直接身体に触れるアイテムです。一般のお客様が「眠り」「快眠」にこだわりを持たれる時代でもある昨今、各ホテルが客室のベッド・寝具を重視し、戦略商品として、ホテルのPRアイテムとして、その差別化競争は益々激しくなりつつあります。
日本のホテル業界では昔から和式生活の名残からか西洋のホテルと比較してどちらかというと少し硬めのマットレスの方が好まれる傾向にありますが、日本人と比較して体格の大きな西洋人の方が柔らか目のベッドが多くなっているということからも、マットレスの「硬い」「柔らかい」は体格の違いというよりも、寧ろ生活習慣やお好みの要素の方が大きいのではないかと思われます。
ベッドにも色々な種類がありますが、どんなベッドも、目指すところは「自然な寝姿勢」であり「快適な睡眠」です。
最近ホテル業界で主流となってきているポケットコイルマットレスの特徴としては、コイルが連結されておらず、一個一個が独立していますので、体圧分散効果に優れ、より自然な寝姿勢が保てるという利点にあります。マットレスに上からある一定の圧力を加えた際、ボンネルコイルマットレスの場合、押さえた周囲も一緒に沈むのに対して、ポケットコイルマットレスでは、押さえた箇所だけが沈むというイメージです(下図ご参照)。例えばダブルルームなどで、横に一緒に寝られたかたが寝返りを打たれても気付きにくいとも言われています。ポケットコイルマットレスでは、身体を「面」で支えるというより「点」で支えるという特徴があるのです。
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