ホテル旅館のマットレス構造として代表的な”ボンネルコイル”と”ポケットコイル”の決定的な違いとは?


このたびは当ホテルに宿泊して頂いて有難うございました。

こちらこそ、有難うございました。さすが五つ星ホテルですね~。あ、そういえば、お部屋のベッド、とても寝心地が良かったんですけど、ホテルのマットレスの種類って、いくつかあるのでしょうか・・・?

かしこまりました。それではホテルのマットレスの仕様について簡単にご説明を・・・工場長、宜しくお願いします。

では私の方からご説明を・・・

マットレスに使われているコイル(スプリング)の種類
高級ホテルの御三家として有名な、帝国ホテル、ホテルオークラ、ホテルニューオータニのベッドのマットレスや、新御三家といわれる、ウェスティンホテル、パークハイアット、フォーシーズンズホテルのマットレス、そして、新々御三家(新外資御三家)等といわれる、ザ・リッツカールトン、ザ・ペニンシュラ、マンダリンオリエンタルのマットレス・・・等々・・・日本の高級ホテルや有名ホテルで採用されているホテルのベッドマットレスですが、その構造は、大きく分けてふたつです。
ボンネルコイルとは?
まず最初に、下記の様な形状のコイルスプリングを「ボンネルコイル」といいます。


これはボンネルコイルといいます。

何となくどこかで見たことある様なスプリングですね。

その通りでございます。
これは、従来型の鼓(つづみ)状のコイルを連結して並べたマットレスシートです。

従来のホテルのベッドのマットレスとしては、最も多く使われていたタイプのコイル構造です。

一個一個のコイルは、ヘリカルという、細くて長いコイルですべて連結されています。

これは、従来の大手ホテル旅館の客室では、最も多く採用されていたコイルスプリング構造です。

コイルスプリングがすべて連結されていますので、たとえば上から手で押して圧力をかけると、周囲も一緒に沈むイメージのコイルです。
ポケットコイルとは?
一方で、最近オープン・リニューアルされるホテルや旅館の多くは「ボンネルタイプ」から「ポケットコイルタイプ」に切り替えされています。


これがポケットコイルといいます。

あ。全然形状が違うのですね~。

ポケットコイルというのは、従来の連結されたボンネルコイルとは異なり、コイルスプリングがひとつひとつ独立して袋(ポケット)に入っています。ですので、一個一個が繋がっているのは、コイルではなく袋なのです。

特殊なポケットコイルマシン(機械)からは、一個一個、コイルが袋(ポケット)に入った状態で出てくるのです。袋と袋は連結されていますが、コイル同士は、まったく繋がっていない状態です。

それを、製造現場で手作業で並べてゆきます。

そのため、ポケットコイルは、かなり繊細な構造といえます。
ご覧の通り、一個一個のコイルが独立した状態で並んでいます。

現在、ホテル旅館業界で、最も一般的なタイプのベッドのマットレス構造は、このポケットコイル構造のマットレスです。

たとえば、一箇所を手で押さえた際、先ほどのボンネルコイルの方は、その周囲も一緒に沈むイメージでしたが、このポケットコイル構造の場合は、押さえた箇所だけが沈むというイメージの違いです。

それだけ、ポケットコイル構造の方は、体を「面」で支えるというより「点」で支える形に近く、より自然な寝姿勢が保てるという点で人気があるのです。

ポケットコイル構造は、配列する際、その配列方法に色々と種類がありまして、

たとえば、ポケットコイルを平行に配列したり、交互に配列したり、あるいは、5ゾーンにしたり、3ゾーンにしたりと・・・それによって、マットレスの寝心地や硬さにも違いが出ますので、ラインナップの差別化をおこなったり、マットレスのグレードやランクの違いを出しています。

簡単にいうと、コイルを平行に並べるよりも・・・

交互に並べる方が、当然密度が高くなりますので、コイル数も多く、寝心地は硬めになります。


当ホテルでも、配列方法の異なる「ポケット標準タイプ」と「ポケットハードタイプ」で差別化していますよ。

私が泊まらせて頂いたお部屋は、どちらのタイプだったのですか・・・??

今回、お客様は、ポケットハードタイプのお部屋でした。さらに、マットレスの表面には「ピローソフト仕様」をプラスして施しています。

ポケットコイル構造のマットレスの種類は、もちろん、「ポケット標準タイプ」や「ポケットハードタイプ」だけでなく、さらに上の、最高級「ライトブリーズピローソフトホテル」や「パーフェクトスイート」、最高峰の「グランドプレミアムホテル」もございまして、客室グレードでいうと、スイートルーム以上にはなりますが、次回また宜しければご宿泊を・・・

は、はい、ぜひ・・・(笑)。
まとめ
他にも、世の中には、マットレスのコイルの種類として、フリーフレックスコイルとかマルチラスとか、色々と種類は存在しますが、今日は、ホテル業界で代表的なコイル構造として、「ボンネルコイル」と「ポケットコイル」について、簡単に説明させて頂きました。
最後に、簡単に一覧表にまとめてみましたので参考にしてください。
| 比較項目 | ポケットコイルマットレス | ボンネルコイルマットレス |
| 構造の特徴 | コイルが1つずつ不織布の袋に包まれ、独立している。 | コイル同士が鉄線で連結され、一体化している。 |
| 寝心地の傾向 | しっとり感・配列方法による 体のラインに沿ってフィットする | しっかり感・硬め 畳の上に布団を敷いたような安定感 |
| 体圧分散性 | 極めて高い (点での支え:肩や腰の負担を軽減) | 普通 (面での支え:体全体を面で押し上げる) |
| 主なメリット | ・横揺れ(振動)がほぼ無い(2人就寝に最適) ・寝返りが打ちやすく、体が痛くなりにくい | ・通気性が抜群で湿気がこもりにくい ・寝返り時に体が沈み込みすぎない |
| 主なデメリット | ・袋に包まれているため通気性がやや劣 ・端の部分がややへたりやすい(強化済) | ・横揺れしやすい(隣りの人の動きが伝わる) ・体圧が集中する部分(腰など)に隙間ができやすい |
| 価格帯の目安 | 比較的にやや高価格帯 (製造工程が複雑なため) | 比較的にリーズナブル (シンプルな構造で量産しやすいため) |
| 寿命の目安 | 約 8 〜 10 年 (ローテーションなどのお手入れが重要) | 約 8 〜 10 年 (ローテーションが必要) |
| 主な納入ホテル | 大手有名ホテル、五つ星ホテル (ヒルトン、マリオット、御三家、外資系等・・) | 従来型のホテル、ビジネスホテル系 |
最後までご覧いただき有難うございました。
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◇ご参照 ホテル客室必須アイテム ;
ベッド ホテル シーツ ベッドカバー(羽毛布団) 枕(まくら)
ベッドスプレッド サータ 和室用ベッド ベッドスロー
大きいサイズのベッド マットレス
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