皆さん、普段の買い物はどこでされていますか?

どんな業界でも、昔から、メーカーが物を作り、卸会社がそれをまとめて、各小売店がそれらを末端消費者に小分けに販売する・・・という形態が一般的な物の流れでした。

でも最近、そんな旧来の流通形態が一部で崩れつつあり、モノ作りをしているメーカーが直接ECサイト等で商品を末端の消費者に直接販売するというケースが見られます。

これは、家具・インテリアの業界でも例外ではありません。
メーカーが直接販売!?
近年は、大手のメーカーが、自社ECサイトを構築し、中間業者を介さずに直接消費者に販売するネット直販を拡大している場合が多々あります。昔では決して考えられなかった形態ですね。

これにより、メーカーは、ブランドイメージを直接一般消費者に訴求できるようになりました。
しかし、地域に根ざした家具店や他のインテリアショップにとって、これまで仕入れ先であったメーカーが直接顧客に販売するというのは、大きな脅威になり得ます。

ちなみに当サイト「一流ホテルのベッド」は、もともと工場の人間が運営し、メーカー+卸+小売等の全ての要素を包含するサイトなのですが、本日は、一般の家具店やホームセンター等、市井の従来型の純粋な小売店の側に立って、少しみてみたいと思います。
一般の家具店やホームセンターなどの小売店が、大手メーカーのネット直販に対抗し、共存共栄していくための具体的な方策をみてみたいと思います。
「触れる」「体験する」価値の最大化
家具やベッドは、実際に見て、触って、試してみることが購買決定において非常に重要な要素です。

実店舗でしか売っていない商品や、ネット上でしか売っていない商品を除き、その両方で売っている共通的な商品の場合、ネット直販では提供できない、リアル店舗ならではの体験価値を最大限に高めることが、小売店が対抗するための最も重要な方策です。
やはり、直接触れてみたり横になってみなければ・・・という意見はよく耳にします。
体感型ショールームの構築
そこで、家具店・ホームセンターとしては、従来から売り場を持っているわけですから、その売り場で、単に商品を陳列するだけでなく、実際に生活空間をイメージできるようなコーディネート展示や、ベッドの寝心地を試せるスペースなどを充実させます。

顧客が商品の質感やサイズ感、使い心地をリアルに体験できる環境を提供します。これは、たとえ大手メーカーの直販体制でも中々できないことです。
丁寧な商品説明とアドバイス
製品の材質、機能性、耐久性だけでなく、ライフスタイルに合わせた選び方や、手入れ方法などを丁寧に説明することで、専門知識を持つ小売店ならではの付加価値を提供します。顧客の疑問や不安に寄り添い、納得のいく買い物体験をサポートします。

コーディネート提案
メーカーというのは、基本的に作っている商品が限られます。たとえば木製家具を作っているメーカーが、自社工場で布団やシーツを一緒に作っているということはありません。木製家具と異なる商品カテゴリーのアイテムは、全て別会社・別工場で作らなければなりません。

そこで、家具店・ホームセンター等の小売店では、家具やベッドだけでなく、カーテン、照明、ラグなどのインテリア小物を含めたトータルコーディネートを従来の売り場で提案することで、顧客の理想の空間づくりをサポートします。
専門的な知識やセンスを活かし、メーカーでは難しい様な提案を行います。
ワークショップやイベントの開催
インテリアに関するセミナーや、たとえばDIYワークショップ等を開催することで、地元に密着して、顧客とのエンゲージメントを高め、店舗への来店動機を創出します。

こういったことも、大手メーカーでは小回りがきかない方策です。
専門性とキュレーションによる差別化
大手メーカーの品揃えに対抗するためには、特定のコンセプトやターゲット層に特化した専門性や、独自の視点で選び抜かれた商品を提案するキュレーションが重要になります。

コンセプト特化型店舗
北欧家具、ヴィンテージ家具、国産家具、特定のデザイナーズブランドなど、明確なコンセプトを持つ店舗作りで、複数の色々なメーカーからの品揃えを充実させ、的を絞った特定のニーズを持つ顧客層を引きつけるのもひとつの方法です。

プライベート商品やオリジナル商品の開発
大手メーカーと共同で、その店でしか買えない、その店にしかないオリジナル商品やプライベートブランド商品を開発するというのもひとつの方法です。

ライフスタイル提案型セレクト
一人暮らし、ファミリー向け、ミニマリストなど、特定のライフスタイルに合わせた家具やインテリア小物をセレクトし、提案することで、顧客の共感を呼びます。

地域密着型の商品展開
地元の職人や工房と連携したオリジナル商品や、地域の特性に合った家具などを展開することで、他にはない価値を提供します。

購入後のサポート体制の充実
家具やベッドは、購入後の配送、設置、組み立て、メンテナンスなどが重要な要素となります。これらのサポート体制を充実させることで、大手メーカーにはない安心感と利便性を提供できます。

自社配送・設置サービスの提供
専門スタッフによる丁寧な配送・設置サービスは、顧客満足度を高める上で重要な要素です。

アフターフォローの充実
保証期間の設定や、修理、メンテナンスなどの相談窓口を設けることで、長期的な顧客との関係性を構築します。
不要家具の引き取りサービス
新しい家具の購入に合わせて、不要になった家具の引き取りサービスを提供することで、顧客の負担を軽減します。
デジタルツールとリアル店舗の融合
オンラインの利便性とリアル店舗の体験価値を融合させることで、より魅力的な購買体験を提供します。

オンラインでの情報発信と来店促進
店舗の雰囲気や取り扱い商品、イベント情報などをSNSやブログで積極的に発信し、来店を促します。

オンライン相談サービスの導入
オンラインでのビデオ通話などを活用した相談サービスを提供することで、遠方の顧客や忙しい顧客にも対応できます。

AR/VR技術の活用
スマートフォンやタブレットのAR機能を使って、自宅に家具を配置したイメージを確認できるサービスや、VRによるリアルなショールーム体験などを導入することで、オンラインでの購買体験を向上させます。

顧客データ連携によるパーソナライズ
オンラインとオフラインの顧客データを連携させ、顧客の興味や購買履歴に基づいた情報提供や提案を行います。
まとめ
大手メーカーのネット通販は、基本的には、自社の商品を単体で販売しているのみです。
また、価格的にも、さすがに従来の取引先である色々な家具店・ホームセンター等に配慮した価格を設定していますので、決してメーカー直販が安いとは限りません。寧ろ従来の家具店・ホームセンターの方がメーカーよりも安いというケースも多く見られます。

また、家具やベッドなどのインテリア製品は、実際に触れて、体験することの重要性が高い製品です。小売店は、このリアル店舗ならではの強みを最大限に活かし、「体験価値」「専門性」「アフターフォロー」といった点で、大手メーカーのネット直販との差別化を図っていく必要があります。

インテリア業界に限らず、どのような業界においても、メーカー直販は、時代の流れでもありますので、小売店としても既に否定できない段階に入っています。デジタルツールを効果的に活用しながらも、顧客との face-to-face のコミュニケーションを大切にし、信頼関係を築くことで、競争の激しい中でも独自の地位を確立し、メーカーと小売店が共存共栄することで、各業界の発展にも寄与して欲しいものです。

最後までご覧いただき有難うございました。
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